CPDとは
CPDとは

技術者がその専門能力を継続的に向上させるための自主的な研修のこと

1.CPDとは
「継続教育」、「継続職能教育」、「継続職能開発」等と訳されています。
CPDは、設備技術者の生涯にわたる継続能力開発を指しています。
技術者のライフサイクルにわたる継続職能開発を次の三つの段階に分けることがあります。
しかし、三つの段階の全てを指して「CPD」と称しているのが一般的です。
 IPD(Initial Professional Development)
  初級技術者の継続能力開発
 QPD(Qualifying Professional Development)
  資格取得を目指す中級技術者の継続能力開発
 CPD(Continuing Professional Development)
  技術者資格取得後の継続能力開発
2.CPD の背景は
2.1 CPD は国際化と品質保証の考え方の変化の中で始まつた
 (1)「科学技術基本計画」
   1996 年(平成8年)に“科学技術創造立国”の方針の基に策定され、
   国際化の中での我が国の産業の再生を目指している。
 (2)品質保証には組織のみではなく,技術者個人のレベルも重視すべきとの考え方
   が強まった。

2.2 科学技術基本計画と日本工学会CPD協議会の関係と経過
  「日本工学会技術者能力開発協議会(略称:日本工学会CPD協議会)沿革と活動概要」
  のページをご参照願います。

2.3 科学技術基本計画(第二次)におけるCPD
 (1)「科学技術基本計画」の三つの重要政策を示している
   A.科学技術の戦略的重点化(3 項目)
   B.科学技術活動の国際化の推進(3 項目)
   C.優れた成果の創出・活用のための科学技術システム改革(7項目)

 (2)CPDは「C.優れた成果の創出・活用のための科学技術システム改革」の
  「(2)技術者の養成・確保」に記載されている
  ☆ 我が国の技術革新を担う高い専門能力を有する技術者は、
   国際競争力強化を図る上で、重要な役割を果たしている。
   技術の急速な進歩とグローバリゼーションが進む中、我が国の技術基盤を支え、
   国境を越えて活躍できる質の高い技術者を
   十分な数とする要請・確保していく必要がある。
  ☆ このためには、
   技術者の質を社会的に認証するシステムを整備し、
   その能力が国際水準に適合していることを保証する。
  ☆具体的には,
   @大学の理学部・工学部等における技術者教育の外部認定制度(アクレディテーション
    システム)の導入、技術マネジメント教育の確立、実践的な教育のための環境整備を
    行う。
   A技術者資格制度の普及拡大と活用促進を図る。
    APEC域内をはじめとする国際的な相互承認の具体化を進める。
   B常に最先端の技術・知見の習得が可能となるよう学協会,大学等における継続的な
    教育の充実を図る。
   Cこれらにより,技術者教育、技術士等の資格付与、継続的な教育を通じ、一貫した
    技術者の資質と能力の向上を図るシステムの構築を図る。

2.4 一方で「品質保証」の考え方に変化が起きていた
 (1)品質保証の考え方
    これまでは企業という組織が品質を保証。
   行政は品質保証のため、事業者の要件や技術者の資格等を定めている。
 (2)「製造物責任法」の施行と意識変化
  @1995(平成7)年7月、「製造物責任法」が施行される。
   ・製造物の欠陥により損害が生じた場合の製造業者等の損害賠償責任を認めるとの考
    え方であった。なお、この法律はPL法とも呼ばれている。
  Aこの考え方は、製造業に携わる者の品質保証の考え方に影響を与えた。
   ・品質保証には組織のみではなく、
   ・技術者個人のレベルも重視すべき、との考え方が強まってきた。
3.APECエンジニア相互承認とCPD
3.1 APEC(アジア太平洋経済協力)エンジニア相互承認プロジェクトとは
 (1)エンジニア相互承認とは
  ・1995年11月、大阪で開催されたAPEC首脳会議で合意されたもの。
    * APEC域内の発展を促進するためには、技術移転が必要。
    * そのためには国境を越えた技術者の移動が不可欠。
  ・目的は、APEC参加国間で技術資格に関する相互承認を行い、
   各種の有資格技術者の流動化を促進すること。
 (2)技術資格の相互承認を行うには
  ・APEC参加国内の技術者教育の基準を相互に認め合うこと
  ・APEC参加国内の技術者資格そのものを相互に認めあうこと
  ・そのためには、共通の要件を定め、各国内で実施すること
    * 実際は5つの要件が合意された。

3.2 APECエンジニアの5要件の一つがCPD
 (1)次の5つの要件であります。
   (1)認定もしくは承認されたエンジニアリング課程を終了していること、またはそれと
     同等のものと認められていること。
   (2)自己の判断による業務実施能力をあると当該エコノミーの機関に認められてい
     ること。
   (3)エンジニアリング課程修了後、7年間以上の実務経験を有していること。
   (4)重要な業務の責任ある役割を2年以上遂行した経験があること。
   (5)継続的に専門能力開発に努めていること。
 (2)「(5)継続的に専門能力開発に努めていること」=CPD
   これが日本におけるCPD導入の大きな背景です。

3.3 APECエンジニアの経過
年 月 動 向
1995年11月 大阪で開催されたAPEC首脳会議で合意
1996年1月 APEC域内のエンジニアの相互認証プログラムの検討開始を決定
1998年6月 APECエンジニアの5つの要件と相互承認協定の枠組み承認
1999年11月 対象分野は、土木、構造、地質、環境、機械、電気、工業、鉱業化学の9分野
日本/当面、土木と構造について技術士、一級建築士を対象とすることを表明
・この時のメンバー/日本、オーストラリア、カナダ、香港・中国、韓国、
 マレーシア、ニュージーランド、タイの8カ国がファウンデーション・メンバー
2000年11月 @APECエンジニアの要件等に関するガイドライン(指針)が公表される。
A日本、オーストラリア、カナダ、香港、韓国、マレーシア、ニュージーランド)
 がAPECエンジニアの審査・登録を開始することが承認される。
B日本は、土木・構造分野のAPECエンジニアの審査・登録を開始。
 登録事務は、日本技術士会、建築技術教育普及センターが担当
2001年10月 新たな分野として、バイオと情報の2分野を設置(既存の9分野と合わせ11分野)
2003年11月 @日本技術士で、「船舶・海洋」「航空・宇宙」「化学」「繊維」「金属」「農業」
 「情報工学」の各技術部門について、全部あるいは一部の選択科目を
 対象として登録申請の受付を開始。
2006年3月 @日本技術士会で、APECエンジニアの11分野全てを対象に、全ての
 技術部門(選択科目) についてAPECエンジニアの登録申請を受付ることに
 なる。
現在は、米国、インドネシア、フィリピン、タイを含む11エコノミーが参加。
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